慈悲の瞑想(トンレン)
プロセスその1
①自分が愛する人を誰か一人選んで、目の前にイメージする。
②その愛する一人の人が、なんらかのかたちで非常に苦しんでいる様子をイメージする。
③愛する人が苦しんでいるのを見て、自分の心の中に、強い慈悲の心を生起させる。
④自分の呼吸に意識を集中する。
⑤自分が息を吸うたびに、目の前の愛する人の苦しみが、黒いエネルギーとなって、呼吸と共に自分の中に吸収されることをイメージする。
⑥自分が息を吐くたびに、自分の中の幸福のエネルギーが、白いエネルギーとなって、呼吸と共に相手に注がれることをイメージする。
⑦呼吸と共にこのイメージを繰り返すことで、目の前の愛する人は、苦しみから解放され、どんどん幸福になっていくことをイメージする。
⑧自分自身は、苦しみの黒いエネルギーを吸い込んでも、それによってけがれることはない。逆に、これによって自分のエゴが破壊され、純粋で透明な状態になっていくとイメージする。
プロセスその2
①プロセスその2を繰り返しながら、「愛する人」の人数を増やしていく。彼らすべてに、同様のイメージを繰り返す。この段階ではまだ「愛する人」だけでいい。
プロセスその3
①プロセスその3を繰り返しながら、目の前の人々の中に、「好きでも嫌いでもない人」を入れていく。彼らにもまた、分け隔てなく、同様のイメージを繰り返す。
プロセスその4
①プロセスその4を繰り返しながら、目の前の人々の中に、「嫌いな人」を入れていく。もし嫌いな人がいなかったら、苦手な人や、過去にいやな思いをさせられた人など、要するにネガティブなイメージを抱きがちな人を入れていく。彼らにもまた、分け隔てなく、同様のイメージを繰り返す。
プロセスその5
①目の前に、自分の想像できる限りの、この宇宙のすべての衆生をイメージする。
②息を吸うたびに、この宇宙の苦しみをすべて自分が引き受けるような気持ちで、黒いエネルギーを吸い取るイメージをする。
③息を吐くたびに、自分の中の幸福をすべてこの世界に差し出すような気持ちで、白いエネルギーを吐きだすイメージをする。
④この繰り返しにより、すべての衆生はどんどん幸福になり、苦しみから解放されていくとイメージする。また、自分自身はよりいっそうエゴが破壊され、純粋・透明な状態になっていくとイメージする。